日本語ボランティアブラッシュアップ講座

日本語ボランティア・ブラッシュアップ講座

今年度も、日本語ボランティア活動に関心のある方を対象にした「第16回 日本語ボランティア・ブラッシュアップ講座」が6回に亘って開催されてました。

第1回 10月22日(土)
  「多文化共生社会の地域づくりと日本語教室の役割」
   講師:東海日本語ネットワーク副代表 米勢 治子 氏
第2回 11月5日(土)
  「外国語として日本語を見てみよう 
            ~さまざまな面から見た日本語の特徴~ 」
第3回 11月20日(日)
  「初級レベルの学習者との活動 ~初級テキストを使った活動のやり方~ 」
   第2、3回講師:
   (財)海外産業人材育成協会 関西研修センター 講師 矢谷 久美子 氏
第4回 12月3日(土)
  「おしゃべりで学習者の話す力を伸ばそう ~「対話型活動」のやり方~ 」
第5回 2017年1月21日(土)
  「生活者としての外国人と文法 ~文法を‘教えない’活動を考える~ 」
第6回 2017年2月18日(土)
  「学習者が楽しいと思える「読む活動」「書く活動」の進め方 」
   第4~6回講師:
   (財)海外産業人材育成協会 関西研修センター 講師 澤田 幸子 氏

日本語ボランティア・ブラッシュアップ講座前半 

 第1回目は、第2回以降の実践的なお話に先立って、米勢 治子氏による基調講演から始まりました。講演では、日本語教室と多文化共生との関わり方、日本語を学ぼうとする外国人と教えようとする日本語ボランティアとの関係についてお話をしていただきました。
 最近は、企業の技能研修の実習生として来日され、日本語教室に来られる外国の方もいます。この方たちは、比較的に経済的、時間的に恵まれており、一定の日本語教育が研修に組み込まれていて、日本語を学ぶことの優先順位が高いと言えます。一方で、「日本で生活しないといけない外国人」の方々は、生活費を得るための就労、家事や子育て、介護などに追われることが多く、どうしても日本語を学ぶことの優先順位が低くなってしまっています。日本語教室が対象とするメインの学習者はやはり、これらの「生活者」であり、日本語教室は人間関係づくり、地域づくりの場でもあると、講演を通じて再認識することが出来ました。グループに分かれてのディスカッションでは、「もし、あなたが河内長野市に住む外国人だったら…」ということで意見を出し合いました。人間関係作りや、生活に必要な情報の入手、それを満たすのに必要な日本語など、社会参加するための日本語支援の必要性について外国人の視点から考えてみました。
 日本語ボランティアは、日本語を教えるだけの一方通行ではなく、外国人とのコミュニケーションの方法を学んだり、彼らが抱えている問題から、地域を見直したりすることができます。そのためには、「対話中心の活動」が必要となってきます。既に日本語習得支援に携わっておられる方にとっては、今までの活動を振り返るいい機会に、これから活動を検討されている方にとっては、想像していた日本語ボランティアの活動イメージと違って、目からウロコ的な内容も沢山あったように思います。
 
 第2回目は、矢谷 久美子氏による講座「外国語として日本語をみてみよう」でした。これから勉強しようとする外国人にとって、日本語がいかに難しいものなのか、再認識させられました。まず文字の種類が4種類、ローマ字、漢字、ひらがな、カタカナ。アルファベットは26文字ですから、4種類の文字を覚えるとなると、何倍もの労力が必要です。同じ漢字をつかう中国の人にとってさえ、日本語の中では同じ漢字でも色々な読み方をする場合があり、これもやっかいです。学校では約2,000の漢字を習い、日本人は3,000以上の漢字を日常で使っているそうです。また語彙が多いのも日本語の特徴だそうです。男言葉や女言葉があり、類義語が多くまた状況によって言葉を使い分けるため語種も多く10,000語以上覚えないといけないそうです。あと、普通に使っているいわゆる「てにをは」と呼ばれる助詞。日本人は何げなく使い分けていますが、これをいちから勉強するのは、いかにも難しそう。
 矢谷氏のユーモアを交えた優しい語り口に惹き込まれながら、日本語を学んでいる外国人の方には、これらの難しさを認めながら、彼らを励まし、優しく教えてあげたいという気持ちにさせられました。

日本語ボランティア・ブラッシュアップ講座後半

 2016年度のブラッシュアップ講座の後半は、日本語ボランティアを2年程度経験された方々を対象とした講座です。海外産業人材育成協会関西研修センター講師の澤田幸子氏を講師に迎え、3回に亘りお話をうかがいました。
 
 KIFAが日本語サロンとして活動している日本語ボランティアは、地域在住の外国人に基礎的な日本語を教え、日本で生活していく上で必要な情報を知ってもらうことを、地域住民が中心となって支援する活動です。その中で必要なのが対話型活動です。「教える— 学ぶ」の関係からは、一緒に何かをしようという対等な人間関係は生まれません。言葉が身につくのは習うからではなく、使うことによって初めて自分のものとなります。相手のこと、自分のこと、知りたいこと、興味のあることをおしゃべりすることによってお互いを理解しながら生きた日本語が身についてきます。まさに「習うより慣れろ」ですね。
 
 私たちが高等学校で英語を勉強してきた頃は、残念ながら今と違って英会話という授業はありませんでした。英語の授業はリーダー(読本)とグラマー(文法)の二つでした。グラマーが苦手で英語が嫌いになった人も沢山いました。ところが、外国人に日本語を教える立場になると「文法がわからないと話せない」という思い込みから抜け出せないことが往々にしてあります。もちろん文法の知識が無駄になるわけではありませんが、対話型活動が生まれた背景には「文法・文型」から「コミュニケーション」や「内容」を重視するようになってきた点があることを心に留めておく必要があります。
 
 日本語サロンでは、初級レベルの学習者と活動する場合は話すことが中心になります。一方で、「読み書き」は後回しになることが多く、話せても「読み書き」ができない人は珍しくありません。学習者から「読み書き」への関心が高まってきた場合の対応方法をいろいろ教えていただきましたが、日本語で読み書きする時に母国、母語で習得した既存知識、背景知識を活用して効率的に楽しみながら学習するように仕向けるのが一番大切なボランティアの役割のようです。



びょうき、しゅっさん、こそだて、がっこう、てつづき



年会費

■個人会員
 ・一般:2,000円
 ・学生(高校生を除く):1,000円
■高校生:無料
■家族会員  3,000円
■団体会員 10,000円

河内長野市国際交流協会

〒586−0025
河内長野市昭栄町7−1
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